柔術家にとって切っても切り離せない悩みが、「柔術着(道着)の臭い」です。
「しっかり洗っているはずなのに、練習で汗をかくと雑巾のような臭いがしてくる……」
「柔軟剤で誤魔化そうとしたら、洗剤の匂いと混ざって変な臭いになってしまった……」
道着の臭いは、実は普通の洗濯だけではなかなか落ちません。
しかし、適切な知識と少しの工夫で、新品のような「無臭」の状態を取り戻すことが可能です。
今回は、柔術着の臭いに悩む方へ向けて、「汗の蓄積臭」と「過度な洗剤・柔軟剤臭」の2大トラブルを解決する具体的な方法を徹底解説します。
まず、多くの柔術家を悩ませる「酸っぱい臭い」や「生乾きのような臭い」。
この原因は、道着の厚い生地の奥に繁殖した雑菌です。
洗濯機で普通に洗うだけでは、表面の汚れは落ちても、繊維の奥の菌は生き残り、汗をかいた瞬間に再び活動を始めてしまいます。
そこで使いたいのが、殺菌・消毒効果に優れた「ベンザルコニウム塩化物溶液(逆性石鹸)」です。
一般的な洗濯洗剤(陰イオン界面活性剤)が「汚れを落とす」のに対し、逆性石鹸は「菌を殺す」ことに特化しています。
医療現場の手指消毒などにも使われる成分で、柔術着の繊維に染み付いた雑菌を根こそぎ除菌してくれます。
【注意!】 通常の洗剤と逆性石鹸を同時に混ぜて使うと、お互いの効果を打ち消し合ってしまいます。
必ず「逆性石鹸でつけ置き・すすぎ」→「通常の洗濯」の順番で行うのがポイントです。
「臭いが気になるから」と、洗剤を多めに入れたり、強力な柔軟剤をドバドバ使ったりしていませんか?
実はこれが、道着の吸水性を下げ、さらに「不快な蓄積臭」を生む原因になっていることがあります。
柔軟剤に含まれるシリコンや油分が道着の繊維をコーティングしてしまい、そこに汗や皮脂が閉じ込められて「洗剤の香りがついた脂汚れ」のような状態になってしまうのです。
これをリセットするには、油分を分解する力が強い「中性洗剤(食器用洗剤)」が非常に有効です。
これを行うだけで、道着が驚くほど軽く、柔らかく(本来のコットンの質感に)戻ります。
一度リセットした道着を清潔に保つためには、日々のメンテナンスが重要です。
柔術は、相手と至近距離でコンタクトするスポーツです。 清潔な道着を身にまとうことは、一緒に練習してくれるパートナーへの敬意(リスペクト)そのものです。
「最近、道着の臭いが気になるな」と思ったら、ぜひ今回の逆性石鹸による除菌と、中性洗剤による蓄積オフを試してみてください。
真っさらな気持ちで、次の練習に臨みましょう!